悩み

アルツハイマー病はストレスと大きく関係しているという事実

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アルツハイマー病は、病気の進行とともに、さまざまな症状が出現する病気です。進行段階は、軽度、中等度、高度の3段階に分けられます。

1 軽度  少し前の出来事を忘れてしまう記憶障害(物忘れ)があらわれ、同じことを繰り返す、物を置き忘れる、約束を忘れるなどによって、生活上に影響が出る状態。

2 中等度  認知機能の障害がさらに進み、食事、排泄、着脱衣、入浴、移動などの、日常生活に必要な最低限度の動作に介助が必要となる。また、感情の起伏が激しくなり、大声を出したり、睡眠障害があらわれたりする。

3 高度  あらゆる動作に介助が必要となる。そして、言葉を失い、歩行能力が衰えて、寝たきりになる。易感染状態になって、肺炎などの合併症を引き起こすことで死亡するケースもある。

Old couple holding each others hands on the cane

アルツハイマー病の危険因子とは

そこで気になるのが、アルツハイマー病の危険因子です。どのようなものがあるのか、みてみましょう。

[老化]もっともよく知られているアルツハイマー病の危険因子は、老化(加齢)です。発症率は年齢が上がるほど上昇していき、85歳以上で急増します。

[性別]アルツハイマー病では、女性のリスクが高く、男性に比べて女性が2倍多いというデータがあります。単に女性のほうが長寿で、高齢者に女性が多いことも理由としてあげられますが、女性ホルモンのエストロゲンが関係しているとも考えられています。エストロゲンには、脳神経細胞を保護する作用があり、女性は閉経によってそのエストロゲンの量が激減することで、脳神経に大きな影響を及ぼすといわれているのですが、実際は、はっきりしたことはわかっていません。

[遺伝・家族歴]親のどちらかがアルツハイマー病の場合、そうでない人よりも発症リスクが高くなるというデータがあります。しかし、多くのアルツハイマー病は後天的な理由で発症するものですから、むやみに気にすることはありません。遺伝で起こる「家族性アルツハイマー病」は、両親のどちらかが発症していると、2分の1の確率で子どもの発症リスクがありますが、アルツハイマー病の中では、家族性の罹患者は割合としては少ないといわれています。

[糖尿病などの生活習慣病]高齢者の生活習慣病は、認知症と大きく関連していることがわかっています。特に糖尿病や肥満はアルツハイマー病の発症リスクを2倍に高めるといわれています。最近、アルツハイマー病にはインスリンが関わっていることもわかってきました。

[喫煙]喫煙で、アルツハイマー病の発症リスクが上昇することがわかっています。以前は、喫煙はアルツハイマー病の発症リスクを下げるという説もありましたが、現在この説は否定され、喫煙はアルツハイマー病の危険因子として認められています。

[過大なストレス]ストレスは認知症を引き起こす大きな要因です。特に日本で問題になっているのは、大きな災害被害後の高齢者の認知症増加です。2011年3月の東日本大震災、そして原発事故で、仮設住宅に移った高齢者たちに認知症が増えた話を聞いたことがあるかと思います。

かつて九州地方では雲仙普賢岳が噴火し、大火か砕さい流りゅうの被害を受けましたが、その後に認知症の高齢者が増えたという報告もあります。2016年4月、大きな地震が熊本県を襲いましたが、県内の認知症高齢者やその家族を対象としているコールセンターには、震度7を観測した日の翌日から1か月間に、それまでの2倍となる188件もの相談が寄せられたそうです。そして、その内容の約80%が、「地震があってから落ち着きがなくなり、夜になって騒ぎ立てるようになった」など、深刻な状況であることがわかっています。一方、こうした過大なストレスでなくても、ストレスが長期化すると高齢者の場合は、特に認知症を発症する危険性が高まります。ストレスとアルツハイマー病との関係については、後で詳しく説明しますが、要はストレスは高齢者に非常に大きなダメージを与えることが多々ある、ということなのです。

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